音採集#4

【四方幸子賞】 (3331 アンデパンダン展vol.2 出品作品)

本、譜面台、木、ロール紙、インク、ペン

 

 

 

 

この本は新宿で見つけました。小さな本屋です。

 

切断を忘れられたそのページの中では

何かがうごめいているように見えました。

 

特別なものを見つけたような気がした私は

誰に言うでもなく支払いをして、大事に家に持ち帰りました。

4年か5年前のことです。

 

そこにいる物語は何を思っているのでしょうか。

 

誰に読まれることもなく、理解を求めるでもなく

壊れた録音テープにように

ただじっと、後期にだけ満ちて

そこに居るようです。

 

読むことの叶わない物語を目の前に

私は自分の盲目性から、点字を考えました。

 

目で見るという行為のあまりに簡単な破綻と同意に、

故に、世界が存在するという確かな主張に

私は強さを見た気がしました。 

 

( 点字が打たれた紙に青ペンで書いたテキスト )